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May 30, 2005

聞けない

おととい帰ってきてから、澱のように心の中に残っているのは、
空き部屋が増えた事を、母達はどう思っているのかということ。

お隣の部屋の方が入院されてそのまま帰らなかったときは
「人間、あっけないわね」と言っていた。
他の病気の治療に入院したら、悪いところが見つかって
亡くなったのだが、お付き合いのあった方だったので悲しかった。

1人の方は病院を出たり入ったりしていらしたので、入院中かと思ったら
そのお部屋はすっかり片付いてモデルルームになっていた。
初めて逢った頃は、
「子供は何々を経営していて何処に住んでいる」とか、
「子供といってもいい年だ」なんてお話もしていて、
いつもいつも「お食事はまだですか?」「お茶はまだですか?」と
ハンドバッグを持って廊下を歩いていた。

その隣の方はとても無愛想な方だったが、
亡くなってから息子さんが記念?に木を植えたいと
おっしゃって母達も立ち会って植樹をしたという。

いつも部屋のドアを開け放ち、廊下に向いて座っていた方は
90代だったそうだ。

ホームの人は「ここはそういう所なのよ」と言うけれど、
そういう所に住む母を思うと心が重い。

私達世代がホームに入るようになると、
それぞれblog等で近況を発信する事になるのだろうか。
もうネットも古くて、違うツールが出来るのか、
PC操作も忘れてしまうのか、悩ましい事だわ。

(現在母のホームでPCを使う方は何人かいらっしゃいます)

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Comments

母の部屋は病室なのでお部屋変えになりましたといって決して亡くなりましたとは言わない
待っている方が多いのですぐにベッドはうまる。ホームから入らした方は「寮母サーン」といつも呼んでいる。

彼女はめったにご家族がいらっしゃらない。
独身で過ごされたのだろうか。動けて介護もしていただけるお部屋を買うのは最後が寂しいですね。どなたかに貸して治療費にあてるというのはどうでしょうか。空き室というのは怖いし感じが悪いですね。

うらやましいとは思いましたがそこまでは考えが及びませんでした。

Posted by: ぴょんすけ | June 04, 2005 at 01:40 AM

私もそこまで考えていませんでした。
スタッフや家族が知る事があっても入居者が認識するとは思っていませんでした。
考えてみるとただの小さな社会なのですから当然のことだし、
高齢病気持ちが多いので、頻度が高いわけね。
でも当人達の本当の気持ちは聞けない。
母はね、「こんなに空き室が出ちゃって、経営のほうは大丈夫?」と聞いたそうです。
死者を悼み落ち込む気持ちより、現在の快適な生活の維持に関心がある。
前向きなんですよ。
母のホームの空き部屋は怖くありません。
素敵なベッドカバーに彩られ、プチホテルみたいです。
昼間の感想ですけれどね。

Posted by: mitsu | June 04, 2005 at 02:16 PM

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